ドクターズファイルに馬場理事長が掲載されました。
しみ外来
しみは突然できたように感じますが、長年のダメージの蓄積が出現したもの。そのため、化粧品によるケアだけで早期に解決することは難しいのです。しみ除去はもちろん、治療後の対策も考えていきましょう。
しみ外来の治療
できてしまったしみは除去するしかありません。しかし、本当にしみ治療に大切なのは、その後のケア。取っておしまいではなく、正しい予防ケアを取り入れてください。なぜなら、毎日紫外線を受け、肌の奥のメラノサイトで発生したメラニンが、ターンオーバーによって表層部へ押し上げられてきたものが“しみ”だからです。ご自身のしみの種類、原因を明確にするためにも、まずは医師の正しい診断を受けることをおすすめします。
主な治療のご紹介
ルートロピール
紫外線による光老化で発生している、色ムラやくすみなどのホワイトニングに使用します。肌から数センチ離しての照射なので、正常な組織へのダメージを最小限に減らすことができる、お肌に優しいレーザー機器です。施術後すぐにメイクも可能です。
IPL(フォトRF治療)
あらゆる肌悩みをトータル的に治療できるのがIPL(フォトRF治療)の特徴です。カメラのフラッシュのような光が表皮近くのしみや赤みをターゲットに反応して、RFの高周波エネルギーで真皮層に熱エネルギーを届けて肌の引き締め、ハリ弾力の向上が同時に行えるハイブリット照射が可能です。また波長の幅が広いため、しみや美白効果だけにとどまらず、肌のターンオーバーを促してキメを整える、開いてしまった毛穴を引き締める、小じわ、赤ら顔やにきび跡など混在する様々な症状に高い治療効果を発揮します。
リバースピール
肝斑や色素沈着(色むら)の改善に特化した新しいピーリング剤です。真皮の深部から表皮に向かって3つの薬剤を使用してピーリングしていきます。肌表面だけでなく真皮層まで作用しコラーゲン産生を促すことで、肌のハリ、ツヤ、小じわの改善に期待できます。
その他の治療
ホームケア(外用)
ハイドロキノン
メラニンを生成する酵素の活性を抑える作用があります。美白効果があり、しみの改善や黒ずみ(色素沈着)の抑制に効果を発揮します。当院では4%配合のクリームと、日中使えるコンシーラータイプを取り扱っております。
ナノエッグ(トレチノイン)
主成分のトレチノインは、皮膚のターンオーバーを活発にするビタミンA誘導体。肌代謝がアップするがゆえに起こる、皮膚がポロポロと剥けたり赤くただれたりするという副作用を最小限に抑え、使いやすいクリーム状の薬剤となったものがナノエッグです。毛穴やにきびだけでなく、しみに対しても効果が期待できます。
✦ハイドロキノンと組み合わせる事で、より効果が期待できます✦
10%ビタミンC美容液
皮脂分泌抑制・抗酸化作用で総合的な肌ケア
トラネキサム酸ローション&アスタキサンチン美容液
当院オリジナルの化粧水、美容液
内服
トランサミン
ビタミンC内服2000mg
ハイチオール
また、院内にてできるビタミンC注射や美白注射を併用することもオススメです。
ひと口に“しみ”と言っても、肝斑から老人性色素斑、にきびや傷痕からできる炎症性色素斑、雀卵斑(そばかす)や脂漏性角化症など、さまざまな種類があります。治療には、その濃さや位置、範囲はもちろん、他に抱えておられる悩みとの複合性も考えなくてはなりません。
しみのなかで最も多いのは老人性色素斑で、いわゆる日焼けの積み重ねが原因です。ある日突然できたように思いがちですが、しみは、長年の蓄積が表面に現れたもの。予防は紫外線対策が第一です。せっかくしみを除去しても、紫外線を浴び続ければ、また新しいしみが浮かび上がってくる、というわけです。
しみになるメカニズム
ごく一般的にいわれるしみの中で最も多いのは老人性色素斑で、日焼けの積み重ねによって起こります。紫外線を浴びることで、表皮層にあるメラノサイトでは、肌を守ろうとメラニン色素が作られます。このメラニンは、ターンオーバーで徐々に上部に浮き上がり、やがて剥がれ落ち、排泄されます。しかし繰り返し紫外線を浴び続けると、メラノサイト自体が増えてしまったり、表皮も厚くなります。また、老化によってターンオーバーがスムーズに行われず、しみが定着することになります。
紫外線だけが原因ではありません。その他のしみの種類と原因を確認してください。
しみの種類
1.老人性色素斑
日焼けによってできるしみ。紫外線によるメラニンやダメージの蓄積が原因です。日焼けを気にしていなかった人、スポーツなどで紫外線を毎日大量に浴び続けた人などにも発生しやすくなります。頬の高い位置からでき始めることが多く、薄いしみから濃いしみへと変化します。
2.肝斑
女性ホルモンの乱れが原因で起こるしみ。頬骨のあたりを中心に、左右対称に現れるのが特徴です。薄い茶色で、小さな点々ではなく、ある程度の面積があり、内服薬も有効ではありますが、医師による診断の上で処方されることが望ましいです。
3.雀卵斑(そばかす)
一般的には小さなしみのことを雀卵斑(そばかす)と言いますが、厳密に言うと、遺伝的なものを指します。10代の頃にでき始め、鼻のあたりを中心に、小さなしみがパラパラと散らばっているような状態です。
4.炎症性色素沈着
にきびや傷、虫刺されなど、肌に何かしらの炎症を起こすものができ、その後しみとなって残ったものを指します。特にひどいにきびの上から日焼けをすると、さらにひどくなってしまう傾向があります。他にも、肌を強くこするようにスキンケアする人にも多くみられます。
5.脂漏性角化症
しみがさらにプクっと盛り上がったもの。加齢や紫外線が原因で、表皮が硬くなるなど、すでに皮膚細胞にも変化が表れている状態です。レーザー治療のほか、液体窒素での凍結療法などもあります。
6.遅発性両側性太田母斑
額やこめかみなど目の周り、頬などに生まれつきある茶褐色もしくは青あざ、といわれるもの。生まれつきある人も、成人してから現れる人もいます。こちらもレーザー治療で除去が可能です。